ひだまり通信

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NISA(少額投資非課税制度)を知ろう

2014年7月1日 火曜日 | お役立ちコラム

2014年1月から、新たな金融政策であるNISA(少額投資非課税制度)がスタートしました。この新制度を解説する書籍が多く出版され、さまざまな媒体で「ニーサ」という言葉を耳にしたかもしれません。しかし実際は内容がわからないという声が少なくありません。そこで今月はNISAが丸ごと理解できる基礎知識をご紹介しましょう。

 

●投資の利益が非課税になる

 

株や投資信託などを購入し、値上がり後に売りに出すと、値上がり益がでます。従来までは、この利益に税金が20%+復興特別所得税0.315%かかり、手取りが減っていました。例えば株が値上がりして10万円の利益が出ても、税金が天引きされて、手元には8万円弱しか入らないのです。せっかく投資をしたのに、ちょっとがっかりですね。

一方、NISAの口座を作り、その中で投資をしたらどうでしょうか。同じ10万円の利益が出ても、非課税扱いになるので、利益をまるまる自分のものにできます。つまり2万円の節税になるというわけです。

NISA口座は日本に暮らす20歳以上の人なら、誰でも開設できます。外国人でも住民票があればOKです。ただし1人が持てる口座は1つだけ。どの金融機関で開設するのかは、じっくりと思案しましょう。

 

●非課税枠は年間100万円まで

 

投資金額が多ければ、利益も大きく出る可能性があります。それなら余裕資金をみんなNISAに入れて投資をしたくなりますが、非課税枠には限度があります。年間100万円までの株、投資信託などの購入金額までは値上がり益を課税されないのです。それ以上、投資した場合は、従来通り、課税されてしまいます。

100万円までなら、株を買っても、さまざまな投資信託を購入してもOKです。また100万円を全額使い切る必要はなく、各自のお財布具合によって、できる範囲で投資をすることができます。投資初心者なら、毎月1万円程度の積立型の投資信託などをスタートさせれば、無理なくお金を殖やすことができます。

ただしNISA口座に入れられるのは、新規に購入した株や投資信託のみ。口座開設以前に持っていた株などは非課税にはなりません。また預貯金や国債などの債権もNISA口座には入れられないので注意しましょう。

 

●非課税の期間は5年間+5年間

 

NISA口座にある株や投資信託は5年間、非課税で運用することができます。その際、1年ごとに枠が決まるので、2014年1月に購入した株も同年12月に購入した株も、非課税なのは2018年12月までです。

とはいえ5年満期の定期預金などとは異なり、株も投信も好きな時に売ることができます。十分に値段があがった、あるいは急に現金が必要になったという場合は遠慮なく手放してかまいません。ただし仮に20万円分の株や投資信託を販売した場合、NISA口座には20万円分の空きができますが、一度使った枠は再利用できないのが原則。非課税枠を最大限生かしたければ、5年間、株や投資信託を持ち続けることがお勧めです。まさに長期投資に向いた制度というわけです。

また5年間の非課税期間を終了した株や投資信託は、新たに作ったNISA口座に移すことが可能なので、5年+5年で10年間の非課税が保障されています。この場合でも100万円の金額内でのみ非課税なので注意しましょう。

 

以上、NISAのしくみの基礎的なしくみを解説しました。インフレが懸念される昨今、預貯金だけでなく、投資という考え方も重要です。資産作りの一端に、ぜひ株や投資信託の購入も考えてみましょう。