———————————————————————-
春は変化の季節。進学や就職、転職や異動、またそれに伴う転居などで環境が
一変するのは、ワクワクする一方で不安も多いもの。特に人見知りさんにとっ
てはストレスフルな時期ともいえます。
今回は、初対面でのコミュニケーションのコツをご紹介します。
———————————————————————-
【まずはできない自分を認めよう】
初対面の相手と接するときには、誰しもそれなりに緊張するもの。
ただ、その緊張感を楽しむ余裕もないほどにアガってしまうと、コミュニケー
ションもうまくいきません。
「人見知りがひどくて、緊張でコチコチになってしまう」という人は、自分を
よりよく見せたいという潜在的な意識が働いていることが少なくありません。
初対面での会話が苦手だと言いつつ「きちんとした対応ができる人間と思われ
たい」「会話下手とは思われたくない」との焦りが、自分に過度なプレッシャ
ーをかけてしまい強い緊張を招くのです。
「苦手なんだから口ごもったり会話が続かなくても当然」と、まずは自分自身
の弱点をそのまま受け止めましょう。
その上で、「どうせ無理だもん」と投げ出すのではなく「いい初対面にしよう
」と目標を持つのです。ぎこちなさが続いても「ちょっと緊張していて…」と
相手へ素直に伝えれば案外場が和むこともあります。
器用に会話をこなせなくとも、自分に正直に、そして相手に対して誠意を示せ
ばよいのです。
【話し上手ではなく聞き上手に】
「私は話題の引き出しが少ないから…」との理由で会話を尻込みしてませんか
?話題の豊富さが必ずしも会話のうまさに比例するとは限りませんよ。
人は他人に認められたいという欲求があり、自分のことを知ってほしい、話を
聞いてほしいと思っています。つまり、相手の話を延々と聞かされるよりも、
自分の話を熱心に聞いてくれる人との会話に満足感を覚えやすいもの。話すこ
とが苦手なら、聞き役に徹すればよいのです。
そこでポイントになるのが“聞く姿勢”。ふんふんと相槌は打つものの聞いて
いるのか疑わしい、自分が何を話すかだけを考えているような人に遭遇したこ
とはありませんか?これは相手の話を“聞いている”のではなく、話が“聞こ
えている”だけ。いくら話題が豊富でも相手に不快感を与えかねない態度で、
適切な聞く姿勢とはいえません。
話をしている相手に体を向け、要所要所ではしっかりと視線を合わせる。相槌
を打ち、驚いたり笑ったりして表情でも反応を示す。会話の“間”を尊重しな
がらときには相手の話したことについて質問をする。…このような聞く姿勢を
取れる人は、ほとんど自分は話していないにも関わらず「会話上手」と印象づ
けられます。
つまり、気にするべきは話題の乏しさではなく、相手への関心の乏しさなので
す。
【謙虚さもさじ加減が必要】
たとえ人見知りが激しく上手に打ち解けられなくても、相手に対して不必要に
へりくだったり自分を卑下してはいけません。初対面で感じた印象はなかなか
変わらないもの。最初にそのような態度を示すと、相手もこの先あなたを軽ん
じやすくなります。謙虚であることと、自分の主張がないことは違います。特
にビジネスにおいてそれでは考えモノ。必要な場面においては、主張したいこ
と、譲れないことをはっきりと伝えましょう。
また、過度なお世辞も相手をしらけさせ、逆に警戒心を生み壁を作ってしまう
恐れがあるので注意しましょう。
———————————————————————-
そもそも、初対面は緊張や不慣れで想いが伝わらなくても、ひとりで空回りし
ようとも、次回で取り戻せばいいだけの話。
そう考えると、ほら、少しは気が楽になりませんか?
———————————————————————-